たこ・うおのめ
たこ・うおのめ
多くは足の裏や足趾に、数ミリから数センチの固く盛り上がったものや、一部魚の目のように芯ができ、ときに痛みを伴うものです。盛り上がりが生じたものをたこ(胼胝)、芯が生じたものをうおのめ(鶏眼)といいます。
たこ(胼胝/べんち)
皮膚の角質が厚くなって盛り上がった状態で、芯はありません。痛みはさほどなく、手のひらや足裏だけでなく、ペンだこや座りだことして様々な部位にできます。

疾患のイメージ図(AI生成)
うおのめ(鶏眼/けいがん)
厚くなった角質の中心に硬い芯(しん)があり、内部に食い込んで神経を刺激するため、強い痛みを伴います。主に足の裏など限られた部位にできます。
たこ(胼胝)やうおのめ(鶏眼)は、同じ部位への繰り返しの摩擦や圧迫が主な原因で発生します。皮膚は外側に角層という硬い組織を持ち、この角層が外部からの圧迫や刺激から体を守っています。
しかし、一定の部位に慢性的な刺激が加わると角層に変化が起こり、症状が出てきます。生活習慣、足に合わない靴、職業、姿勢などが誘因となって角層が厚くなっていきます。
わかりやすい例としては、鉛筆を力強く持つクセがある人にできるペンだこや、鉄棒をしたときにできるまめがあります。これらは角層が単に厚くなった、たこ(胼胝)の状態です。
一方で、その角層が厚くなるだけでなく、一部が皮膚の深い部分に向かって硬い芯を形成したものが、うおのめ(鶏眼)です。この芯が神経を圧迫するため、歩行や圧迫時に強い痛みを生じます。
また、慢性的な刺激の原因を除去できる場合や、皮膚の下に腫瘍などのしこりがある場合、骨の形の異常、歩行の異常などがある場合には、その治療を行うことで症状が改善、または治癒することもあります。
共通
原因となる摩擦や圧迫を避けることが基本(靴を見直す、インソールを使うなど)。
たこ
痛みがなければ放置しても問題は少ないですが、外見が気になる場合や痛みが出た場合は、ヤスリやメス、サリチル酸入りのパッド(スピール膏)で除去が可能です。
うおのめ
芯が神経を刺激して痛みが強いため、芯を除去することが目的です。メスやはさみ、サリチル酸製剤、場合によっては手術による除去も行われます。
市販品の活用
絆創膏タイプのパッド(ドーナツ型やハイドロコロイド素材)で保護し、角質を柔らかくすることも効果的です。
皮膚科受診が望ましい場合
・強い痛みがあるとき
・自己処理による出血や感染の可能性があるとき
・イボ(ウイルス性)との区別がつかないとき
どちらも皮膚の角層が厚くなることでできますが、うおのめには中心に「芯」があり、神経を圧迫して痛みを生じる点が異なります。たこは広い範囲が硬くなりますが、痛みはほとんどありません。
同じ場所に長期間圧力や摩擦が加わることで、皮膚の角層が厚くなります。たとえば、靴が合っていない・歩き方に癖がある・職業柄立ち仕事が多いといった要因が関係します。
また、鉛筆を強く握ると「ペンだこ」が、鉄棒をすれば「まめ」ができるように、慢性的な刺激が原因で生じます。
芯が皮膚の深い部分へとくい込み、神経を圧迫するためです。歩行や体重のかかる部位にある場合、ズキズキとした痛みを伴うことがあります。
原因となる圧迫や摩擦を取り除けば、自然に薄くなっていくこともあります。ただし芯が深いうおのめは自然に取れにくく、医療機関で除去することもあります。
表面の角質を柔らかくする効果があるため軽症であれば改善することもありますが、芯まで安全に除去するのは難しいです。
カッターや爪切りなどで削るのは危険です。角質を削りすぎると出血や炎症を起こすことがあります。専用のヤスリで軽く整える程度にとどめ、痛みが強い場合は受診してください。
はい。感覚が鈍くなっていたり、傷が治りにくいことがあるため、自己処理は避けてください。小さな傷から感染し、重症化することもあります。
原因となる刺激を減らすことが大切です。
自分の足に合った靴を選ぶ/靴下やインソールで摩擦をやわらげる/姿勢や歩き方のバランスを意識する/長時間の立ち仕事ではこまめに休む
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