2026年2月05日


ニキビを触ったときや、つい潰してしまったときに白い塊が出てきて驚いたことはありませんか?
この白い塊の正体は、いわゆる『ニキビの芯』と呼ばれるもので、毛穴の中で皮脂と古い角質が固まり、詰まってしまったものです。芯が詰まったまま放置すると炎症が悪化し、赤ニキビや痛みを伴う化膿ニキビに進行することもあります。また、ネット上には「芯は自分で押し出すと良い」といった誤った情報も多く、自己流のケアがニキビ跡や色素沈着につながるケースも少なくありません。
この記事では、ニキビの白い塊の正体や原因、間違った対処法、正しいケア方法、さらに皮膚科で受けられる治療について詳しく解説します。
ニキビの白い塊とは?

ニキビの中心に白い点や、小さな白い塊が見えることがあります。これらは一般的に「ニキビの芯」と呼ばれ、毛穴の中で起きている変化が表面に現れたものです。白い塊があると「しこりになってしまったのでは?」「放っておいて大丈夫?」と心配になる方も多いですが、その正体はニキビの進行段階によって異なります。
まずは白い塊が何からできているのかを理解することが、適切なケアにつながります。
ニキビの白い塊の正体は?
ニキビの白い塊の正体は、毛穴の中に詰まった皮脂や角質、あるいは炎症によって生じる膿です。ニキビの種類や進行度によって見え方が変わるため、白い塊はどのニキビでも全部同じものというわけではありません。
初期の白ニキビでは、毛穴がふさがり内部に皮脂が溜まった状態で、この皮脂と角質の塊が白く見えます。一方、赤ニキビや黄ニキビのように炎症が進んだ場合には、白血球の死骸などが混ざって膿となり、白〜黄色の塊として透けて見えるようになります。つまり、白い塊は毛穴の詰まりそのものであり、ニキビが進むにつれてその性質も変化していきます。
ニキビの白い塊の原因
白い塊ができる根本原因は、毛穴の出口がふさがり、皮脂や角質が排出されなくなることです。ただし、ニキビの種類によって塊の正体は次のように異なります。
- 白ニキビ
- 毛穴の中に皮脂と古い角質が溜まった状態。毛穴が閉じているため、白い小さな芯のように見え、炎症はまだ起きていない
- 黒ニキビ
- 白ニキビの芯が空気に触れ、酸化して黒く変色したもの。詰まっている内容物は白ニキビと同じく皮脂と角質
- 赤ニキビ
- アクネ菌が増えて炎症が起こり、毛穴周囲が赤く腫れている段階。この時期は炎症で内部が見えにくく、表面に芯は確認できない
- 黄ニキビ
- 炎症がさらに進み、白血球の残骸や細菌が混ざった膿が毛穴内に溜まっている状態。膿が白〜黄色の芯のように見える
このように、ニキビの進行具合や種類によって芯が何でできているかは変わります。
ニキビの白い塊の間違った対処法

ニキビの中心に見える白い塊(=芯)は、つい取り除きたくなる存在ですが、自己流で触ってしまうのは大きなリスクがあります。白い芯が見えていると「今出してしまえば早く治りそう」と思いがちですが、実際には逆で、炎症を悪化させたり、跡が残る原因になったりと、肌への負担が非常に大きい行為です。
ここでは、ニキビの白い芯を前にやってしまいがちな誤った対処を取り上げ、それぞれがなぜ危険なのかを解説します。
押し出す
ニキビの芯を指や器具で押し出す行為は、一見原因を取り除けるように思えますが、肌にとっては大きなダメージです。圧力をかけることで周囲の皮膚が傷つき、炎症が広がりやすくなります。また、手指や器具に付着した細菌が毛穴に入り込み、さらに化膿して大きなニキビへと悪化するケースも少なくありません。
たとえ白い芯が見えていても、自己流では完全に取りきれず、かえって中途半端に皮膚を傷つけてしまうため、結果として色素沈着やクレーターのような凹みにつながるリスクがあります。「出したい」という気持ちは分かりますが、押し出しは避けるべき対処法です。
刺激の強いスキンケア
早く治したい一心で洗顔を強くしたり、洗浄力の高いアイテムを使いすぎるのも逆効果です。必要以上に皮脂を奪ってしまうと、肌は乾燥を防ごうとしてかえって皮脂分泌を増やし、再び毛穴詰まりを起こしやすくなります。
また、肌を擦る・アルコールの強い化粧品を使うなどの刺激も炎症を助長し、白い芯のあるニキビが悪化しやすくなります。清潔にすることは大切ですが、過度な刺激を与えないように優しくケアすることがニキビ改善のポイントです。
自己判断で市販薬を使い続ける
市販のニキビ治療薬やスキンケアを活用すること自体が悪いわけではありませんが、自己判断で使い続けると悪化につながることがあります。ニキビの状態や肌質に合っていない薬を使い続けると、乾燥しすぎたり炎症が強まったりと、かえって芯が目立つニキビを増やしてしまう場合があります。
「しばらく試しても変化がない」「むしろ赤みが強くなってきた」などのサインがあれば、使用を続けるのは危険です。早めに皮膚科へ相談することで、状態に合った治療を受けられ、悪化を防ぐことができます。
ニキビの白い塊の正しい対処法

ニキビの白い塊(芯)は、毛穴内部に皮脂や角質が溜まっているサインです。無理に押し出すと炎症を悪化させるため、肌をいたわりながら適切なケアを行うことが重要です。ここでは、ニキビの白い塊の正しい対処法を紹介します。
スキンケア
芯のあるニキビを整えるには、毛穴を清潔に保ちつつ、肌への刺激を抑えたケアが大切です。
洗顔は朝晩2回、泡で包み込むようにやさしく洗い、皮脂を落としすぎないことがポイントです。保湿も忘れず、油分が多いアイテムを避けると毛穴詰まりの予防に役立ちます。ノンコメドジェニックの化粧品を選ぶと、芯の再発を抑えやすくなります。
生活習慣の見直し
芯ができやすい状態は、睡眠不足やストレスによって悪化することがあります。
睡眠は肌の修復を担うため、十分な休息を確保することが重要です。また、ストレスが続くとホルモンバランスが乱れ、皮脂分泌が過剰になりやすくなります。リラックスできる時間を設ける、入浴や軽い運動を習慣にするなど、日常の見直しが改善につながります。
食生活の見直し
食事は肌の状態に大きく影響します。
脂質や糖質の多い食事は皮脂量を増やし、芯が詰まりやすくなる原因になります。ビタミンB群、ビタミンC、亜鉛など、皮膚の代謝を支える栄養素を積極的にとることが大切です。野菜・果物・魚を中心にバランス良く食べることで、毛穴詰まりが起こりにくい肌環境に整えることができます。
皮膚科・美容皮膚科で治療を受ける
セルフケアで改善しない芯やしこりのあるニキビは、皮膚科での治療が有効です。
医療機関では、症状に応じて外用薬・内服薬が処方され、炎症の悪化や再発を抑えることができます。また、必要に応じて専門的な器具を使用した面ぽう圧出も行われ、芯を取り除くことが可能です。早めに受診することで、ニキビ跡を残さず改善しやすくなります。
美容皮膚科で受けられるニキビの白い塊の治療

ニキビの中心に見える白い塊(芯)は、セルフケアでは改善が難しい場合があります。特に、芯が硬くなって排出されないタイプや、何度も繰り返す場合は、美容皮膚科での専門治療が効果的です。美容皮膚科では、皮脂や角質のつまりを取り除くだけでなく、炎症のコントロールや肌質改善まで一貫してアプローチできます。
ここでは、病院に行くべき症状と美容皮膚科で受けられる治療について紹介します。
病院に行くべき症状
以下のような症状がある場合は、セルフケアでは改善が難しく、悪化のリスクもあるため皮膚科・美容皮膚科の受診をおすすめします。
- 白い芯がしこりのように硬く、押すと強い痛みがある
- 同じ場所に繰り返し芯ができる
- 市販薬やスキンケアを続けても改善しない
- 赤みや腫れを伴い、炎症が広がっている
- 自分で潰したくなる・触ってしまう衝動がある
芯が長期間詰まったままだと、炎症後色素沈着やクレーター状の跡につながることもあるため、早期に専門的なケアを受けることが大切です。
面ぽう圧出
面ぽう圧出は、ニキビの芯(皮脂・角質の塊)を安全に取り除くための医療処置です。医師やスタッフが専用の器具を使い、周囲の皮膚を傷つけずに詰まりだけを排出させます。
内服薬・外用薬
ニキビの芯がたびたびできてしまう場合、表面だけの問題ではなく、皮脂分泌の過剰や慢性的な炎症が関わっていることが多くあります。
皮膚科では、こうした内部の要因にもアプローチでき、症状に応じて内服薬や外用薬を組み合わせて治療を行います。内服薬・外用薬は保険診療の範囲で行うことができます。外用薬(塗り薬)は、肌表面の詰まりや炎症にアプローチし、ニキビの芯の原因となる毛穴詰まりの改善に直結するため、治療の中心となります。
炎症を伴っているニキビには抗菌薬の内服薬が有効なことがあります。抗菌薬やビタミン剤・漢方薬が処方されることがあります。また、重症のニキビや再発を繰り返すニキビには保険診療外でイソトレチノインという内服薬も処方される場合があります。
イソトレチノインは高い効果が期待できる反面、乾燥・肝機能の変化など副作用への注意が必要なため、血液検査を行いながら慎重に治療を進める薬です。
レーザー治療
炎症を伴うニキビや芯ができやすい肌質に対しては、レーザー治療も選択肢となります。
レーザーフェイシャル(当院ではGentle Max Proを採用)は、アクネ菌の殺菌作用により赤みや膿を伴うニキビを鎮め、毛穴の詰まりにもアプローチできる治療です。角栓や皮脂汚れが除去されることで、再発しにくい状態へ導く効果も期待できます。施術後のダウンタイムはほとんどなく、表面のケアでは改善しにくい芯の原因に働きかける治療として有効です。
ニキビの白い塊の予防やニキビ跡の治療法

ニキビの芯が繰り返しできる背景には、毛穴詰まりや皮脂の過剰分泌など、肌質そのものの問題が隠れていることがあります。
予防のためには、日々のケアに加えて、肌の状態を整える専門的な治療を組み合わせることが効果的です。また、芯を無理に触ったことで残ってしまった赤みや凹凸には、レーザーを中心とした治療が有効です。ここでは、ニキビができにくい肌作りと、ニキビ跡を改善するための治療法を紹介します。
ニキビができにくい肌にする
繰り返しできる芯ニキビの予防には、毛穴環境の改善が欠かせません。
ロングパルスYAGレーザーのように、皮脂腺に働きかけて皮脂分泌を整える治療は、テカリや毛穴の開きを抑え、再発しにくい肌に導きます。真皮層まで届くレーザー照射により、肌のハリが高まり毛穴が引き締まるため、面ぽう(毛穴の中に皮脂が詰まった状態でニキビの初期段階)ができにくい状態を保ちやすくなるのもメリットです。
日常ケアだけでは整えにくい肌質改善を、治療によって効率的に進めることができます。
ニキビ跡の改善
芯を無理に押し出したり、炎症が長引いたニキビは、赤みや凹凸が残ることがあります。
赤みには、血管に反応するVビームレーザーやBBLが効果的で、原因となる血管の拡張を抑えながら肌の再生を促します。凹凸が気になる場合は、ピコフラクショナルやCO2フラクショナルのような治療が適しています。肌表面に微細な刺激を与えてコラーゲン生成を高めることで、なめらかな質感へ近づけます。
まとめ
ニキビの白い塊は、毛穴に詰まった『ニキビの芯』が表に出てきたものです。無理に押し出したり、刺激の強いケアを続けたりすると、炎症やニキビ跡を引き起こす可能性が高くなるため、自己判断の対処は避けることが大切です。スキンケアや生活習慣の見直しで改善が期待できるケースもありますが、芯が繰り返しできる、赤く腫れて痛みがある、跡が残りそうで心配といった場合には、早めに皮膚科を受診しましょう。
『ふじもと皮フ科クリニック』では、ニキビの治療だけでなく、ニキビができにくい肌を作るための治療プランもご提案します。さらに、ニキビ跡や毛穴の開きなど美容面での改善を目指したい方にも自由診療でのより踏み込んだ治療も可能です。ニキビの白い塊にお悩みの方は、ぜひお気軽にご相談ください。


