ヘルペス(口唇、性器)

ヘルペス(口唇、性器)

ヘルペス(口唇、性器)とは

口唇ヘルペス

 多くの方が一度は耳にしたことがあると思われる代表的な皮膚疾患の一つです。

 単純ヘルペスウイルスの感染症で、口周りに発症すると口唇ヘルペス、性器に発症すると性器ヘルペスと呼ばれます。口唇ヘルペスは一般的に幼少期に感染した後に神経にウイルスが潜伏し、発熱、紫外線、歯科治療、ストレスや体力が弱ったときなどにウイルスが増殖することで再発する病気です。性器ヘルペスは性行為で感染するため成人で発症することが多いとされます。症状は、口唇または性器に小さな水ぶくれが集まり痛みを伴います。初めての感染のときは、発熱を伴ったり水疱を多数伴ったりすることがありますが、多くの場合は無症状だとされています。潜伏していたウイルスが再活性化した再発の場合は、軽度の疼痛と小水疱が限局した症状が生じる程度です。

 

原因

 単純ヘルペスの感染です。ウイルスは一度感染すると一生涯神経内に潜伏します。水疱や唾液などと接触することや、会話やせきなどの際に唾液の飛沫により感染しますし、ウイルスに触れた手指や器具を介して感染することもあるとされます。

治療法

 抗ウイルス剤の内服または外用です。ウイルスの増殖を抑える薬剤なので、発症早期に治療を開始するのが重要です。

 症状が現れたら速やかに抗ウイルス薬を内服することが最も有効ですが、症状が現れた時に速やかに医療機関を受診することは困難なこともあります。そこで頻回に繰り返す方に対しては、現在ではPIT(Patient Initiated Therapy)療法という治療法が認められています。PIT療法とは、あらかじめ処方された薬剤を初期症状に基づき患者判断で服用開始する治療方法のことで、成人ではアメナメビルとして1200mg(200mg錠を6錠)を食後に単回で服用する方法です。年間に3,4回以上繰り返す場合はご相談ください。

注意点

 バランスの取れた食事と、十分な休息を心がけましょう。

 患部が赤ちゃんに接触すると感染しやすく、初感染では上記のように重い症状が出現することがあるため、患部が直接接触しないように心がけ、赤ちゃんの世話をするときは手洗いを心がけましょう。