脂漏性角化症(老人性いぼ)

脂漏性角化症(老人性いぼ)

 脂漏性角化症(老人性いぼ)とは

 一般に高齢者の顔面にみられやすい褐色から黒色のできもので、最も多く見られる良性腫瘍の一つです。多発する場合や、炎症を起こしかゆみを伴うこともあります 一種の加齢変化なので必ずしも治療の必要はありません。ただしかゆみが強い場合や、ひっかけて出血するというようなトラブルを起こす場合、整容的に問題となる場合など治療の対象となります。

原因

 一種の加齢変化と考えられており、体質や長年の紫外線曝露の影響ともされています。急激に多発し、かゆみが強い場合に内蔵悪性腫瘍を合併することがあるともされています。

治療法

・冷凍凝固治療・・小さく多数ある場合や手軽に治療を行いたい場合に液体窒素療を用いて凝固させ脱落させます。1回で脱落することは少なく数回通院を要することが多いです。

・良性腫瘍的手術・・個数が少なくある程度の大きさがある場合、局所麻酔下に切除することもあります。

・炭酸ガスレーザー・・小さく多数ある場合、炭酸ガスレーザーを用いて焼灼します。

注意点

 見た目で脂漏性角化症と考えられていても、極稀に基底細胞癌などが混在していることがあるため、不安な場合は切除して病理検査を行うこともあります。

よくある質問

Q:冷凍凝固治療で1回で取れますか?

A:一度で完全に脱落することは少なく、約2週間間隔で処置が必要です。

Q:放置していても良いでしょうか?

A:多くの場合は放置可能です。ただし少しでも悪性が疑われる場合は病理検査をおすすめします。