いぼ(ウイルス性、尋常性疣贅)
いぼ(ウイルス性、尋常性疣贅)
いぼ(ウイルス性、尋常性疣贅)とは?
小さな傷からヒト乳頭腫ウイルスというウイルスが皮膚に入り、局所で増殖することでいぼができます。
感染経路は詳細はわかっていませんが、公共の場所でウイルスの感染した垢に接触したり、ウイルス自体に触れることで感染すると推測されています。
ウイルスの型によって症状が異なりますが、手、足、顔に多くできます。表面がカリフラワー状に盛り上がったり、扁平に盛り上がったりした皮疹が出ることが特徴です。
顔や首にできると、皮角といって、先端がとがった角のようにみえる場合もあります。
放置すると、どんどん大きくなり他の皮膚に移って徐々にイボの数が増えてゆくことがあります。また他の人に感染させたりすることがあります。
原因
ヒトパピローマウイルスというウイルスの感染です。
治療法
冷凍凝固術を中心に世界中で多岐にわたる治療法が試みられています。つまり未だ決定的な治療法がなく、非常に難治という意味でもあります。
・冷凍凝固術 綿棒やスプレーを使用して液体窒素で処置するものです。最も一般的で、第1選択の治療です。しかしながら1回で終わることは少なく回数が必要になります。また、痛みを伴い反応が強い場合は水ぶくれや血豆ができることもあります。
・サリチル酸外用(含むスピール膏) サリチル酸の外用や、サリチル酸を含有したテープ(スピール膏)を持続的に貼付することで脱落します。痛みはありませんが治癒まで時間を要します。
・ヨクイニン内服 ヨクイニンという名称の漢方薬を服用します。
・イミキモド(ベセルナクリーム)外用 尖圭コンジローマという病型については外用療法が保険適応があります。
・手術療法 なかなか治りにくい場合、大きなものの場合など、上記の治療で改善しない場合、局所麻酔を行ったうえで手術的に切除することもあります。ウイルスの病気なのでそれでも再発することもあります。
・炭酸ガスレーザー ボリュームを減らすという目的で有効です。
・その他 5-FU軟膏、グリコール酸外用など保険適応外の治療も試みられていますが、副作用が問題となります。
このように様々な治療がありますが、いずれを行っても非常に難治で回数を要します。
注意点
・ウイルスが増殖して大きくなると治りにくくなります。なるべく小さなうちに受診することをお勧めします。
・手荒れや湿疹がある場合は、傷口から感染しイボが広がりやすいため、湿疹の治療も同時に行います。
・液体窒素の治療で水ぶくれや血豆になることがあります。強い反応がでたもので、より早く治癒に向かうため治療としては良い傾向ですが、痛みや日常生活に支障がある場合は受診ください。
よくある質問
Q:いぼ治療後、再発の可能性はありますか?
A:ウイルスの感染症なので、最終的に肉眼ではウイルスの有無は確認できませんので、わずかに残ったウイルスが増殖して同じ部位に再発することもありますし、同部位に再度感染することもあります。再発する場合にはその都度治療が必要となります。
Q:プールにはいってもよいですか?
A:学校保健という規則で禁止されているものではありません。